いよいよはじまりましたアートの森。なかなか聞けない現場のお話を、特段こちらで編集することなく林さんの生の声のままお伝えしていきます。
今回から数回にわたって、今年2月にケネディーセンターで開催された「Japan Festival : JAPAN! culture + hyperculture」マンガ・アニメ企画コンサルタントのお話をいただきました☆
はじめまして。このたび、このサイトで、コラムを書かせていただくことになった林容子です。
先に紹介ページを作ってくださったので、詳細は省きますが、尚美学園大学と武蔵野美術大学で学生に現代アートやアートマネージメントを教えつつ、様々なアートの現場の仕事に関わってきました。
元来、好奇心が旺盛で、何事も関わればそれなりに関心をもって、取り組むので、依頼されて関わる仕事も多いのですが、これまでの仕事歴をごらんいただいてわかるように仕事の種類は多様です。まあ、アートマネージメントというジャンルがそれだけ幅が広いということだと思いますが、結果として毎回、新しいことに取り組むことになるようです。よって、正直今でも試行錯誤の連続です。展覧会一つとってみても、目的、場所、内容、規模によって、やり方は様々です。私の場合は、特定の美術館などに属しているわけではないので、その時々で、全く異なることに関わっていたり、結果として、同時進行でいくつものプロジェクトに関わってもいるのが、現状です。韓国UNESCOや文化財省と一緒に勧めている学術的なプロジェクトや自治体の文化政策プランの作成もあれば、アメリカ、ハリウッド映画界との仕事もあります。そんなわけでコラムの内容も私の授業同様に脱線するかもしれませんが、どうか、ご容赦ください。コラムを読む作家その他のアートの好きな方々が、アートマネージメントの現場に関心を持ってもらえたら嬉しいです。
ちなみに、アートマネージメントとは、美術、音楽、演劇などなどの芸術と呼ばれるものを様々な方法によって社会で生かしていくことであり、私はその方法論の研究と実践を行っています。
最近では、2月5日から17日までアメリカのワシントンDCのケネディーセンターで開催された「Japan Festival : JAPAN! culture + hyperculture」という日本の文化紹介イベントにおいて、企画コンサルタントとしてマンガとアニメを紹介してきました。
ケネディーセンターとは、故ケネディー大統領の記念碑兼アメリカにおける唯一の国立舞台芸術センターです。ご存知かもしれませんが、アメリカは、日本と異なり、美術館、ホールのような芸術団体は、皆私立の財団が運営しています。運営予算の少なくとも半分は個人などの寄付で成り立っています。ほとんどの文化施設が国や自治体によって運営されているヨーロッパや日本と状況が違うのです。メトロポリタン美術館も、MoMAも財団による運営です。しかし、例外としてアメリカの首都、ワシントンDCには、スミソニアン博物館群、ホロコーストミュージアム(ナチスの大量虐殺に関する博物館)、さらに、上記のケネディーセンター(Kennedy Center for the Performing Arts)があるのです。
私と同センターとの関係は、2年前にさかのぼります。フェスティバルの詳細に入る前に、マンガとアニメという分野で私が、このフェスティバルに関わることになった背景を話しましょう。
私の仕事の多くは、知人、友人からの依頼や以前の仕事関係のから生まれます。アート界というのは、実に狭い世界であり、世界規模でも仕事をすれば、なんらかの共通の友人、知人がいることが珍しくないのです。今回も、フェスティバルの責任者のアリシア・アダムス女史は、コロンビア大学の恩師の友人だったし、後にDCで再会した彼女のスタッフのエリックは、以前、私がパネラーとして参加した日、韓、中三国の学際的な代表のシンポジウムを開催したアジア財団日本支部のスタッフだった人でした。
次号へつづく
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